文鎮化したFRDM-K66Fの復活
FRDM-K66Fのファームウェアが吹き飛んで文鎮化してしまったので、復活させてみました。 関連する技術情報は、こちらをご覧ください。
- Freedom OpenSDA Firmware Issues Reported on Windows 10
https://community.nxp.com/docs/DOC-330935 - FRDMボードのデバッガチップを復旧させた話
http://kinomuku129.blogspot.com/2016/12/frdm.html - DAPLink ブートローダのアップデート
https://os.mbed.com/users/MACRUM/notebook/daplink-bootloader-update/
復旧方法は色々とあるのですが・・・・例えば
- JLinkやULINKとデバッガ付属のソフトウェアを使って書き込む
- K64FなどPyOCD対応したボードを使って書き込む
汎用的に使えると面白そうだったので、上記ドキュメントに書いてあるのとは違う方法を試してみました(DAPLinkブートローダのアップデート用に専用のDAPLinkバイナリを作ってドラッグ&ドロップで書き込む)。
用意するもの
- TSUBOLink-II
https://www.switch-science.com/catalog/1829/
準備(DAPLinkファームウェアの作成)
DAPLinkのリポジトリをクローンして、DAPLinkファームウェアを作成します(インタフェースはLPC11U35/501, ターゲットはK20DX)。
どちらもすでにHCIとTarget用のコードが用意されているので、project.ymlに以下の記述を追加して、progenでプロジェクトを作って、ビルドするだけです。
詳細はこちらをご覧ください。
https://github.com/ARMmbed/DAPLink/blob/master/docs/PORT_BOARD.md
lpc11u35_frdmk20dx_if: - *module_if - *module_hic_lpc11u35 - records/board/frdmk20dx.yaml
生成されたバイナリは、こちら。
/media/uploads/MACRUM/lpc11u35_frdmk20dx_if_crc.bin
これを TSUBOLink-II に書き込みます。
- ISPボタンを押しながらUSB接続する
- Firmware.bin を削除
- lpc11u35_frdmk20dx_if_crc.bin をコピー
コピーが終わったら、USBケーブルを抜いて再度接続します。DAPLinkという名前のドライブがマウントされれば成功です。
FRDM-K66F 用DAPLinkブートローダの書き込み
- FRDM-K66F 用のDAPLinkブートローダを書き込む
TSUBOLink-IIとFRDM-K66FをSWD(10ピンフラットケーブル)で接続します。1ピンの位置に注意してください。
この時点でK66Fはまだ文鎮化した状態ですが、K20DXにバイナリを書き込むので、FRDM-K66FボードはUSBでPCと接続して、電源を供給する必要があります。
- DAPLink rev0244 OpenSDA v2.2 Bootloader をダウンロード
https://www.nxp.com/jp/support/developer-resources/run-time-software/kinetis-developer-resources/ides-for-kinetis-mcus/opensda-serial-and-debug-adapter:OPENSDA?&tid=vanOpenSDA#FRDM-K66F - マウントされたDAPLinkドライブにK20DX用のDAPLinkブートローダを書き込む
0244_k20dx_bl_0x8000.bin をコピー
ドライブがアンマウントされ、再度マウントされれば成功です。
これで、FRDM-K66FボードのDAPLinkブートローダが復活したはずです。TSUBOLink-IIを外し、FRDM-K66FのUSBコネクタとPCを接続します。MAINTENACEという名前のドライブがマウントされれば成功です。
DAPLink インタフェースファームウェアの書き込み
最後に、最新版のDAPLinkインタフェースファームウェアを書き込めば作業完了です。 DAPLinkリポジトリのリリースバイナリから最新版のアーカイブをダウンロードします。 https://github.com/ARMmbed/DAPLink/releases/download/v0249/0249_release_package_9c5fd81e.zip
0249_k20dx_frdmk66f_0x8000.bin をMAINTENANCE ドライブにコピーします(ドライブは再マウントされます)。
FRDM-K66FD という名称のドライブがマウントされれば成功です。
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